香川軍男展・・・11月23日

    北見のいも版画家、香川軍男(かがわときお)展が北見の北網圏文化センター
    開催されているので、行ってきました。

    香川さんの作品は大きな男爵芋を彫刻刀で彫っていく、シンプルな芋版画です。
    どの作品もなんだかほっとするような暖かさがあります。

    作品の題材も、北見にある建物や、ハッカや芋などの植物、オホーツクで取れる魚など
    身近なものが多いのも親しみやすい要因かもしれません。

北見に住んでいると、香川さんの版画はとても身近に感じるのですが、今回改めて本当に生活の身近なところに香川さんの作品があることに気づきました。

一番よく目にするのは市内の老舗のお菓子屋さん。写真は羊羹の包み紙ですが、このお店の包装紙や紙袋などはみんな香川さんの作品で統一されています。

他に、香川さんの芋版画ですぐに思い浮かぶのは市内の本屋さんのカレンダーです。

観光協会のこのポスター。役所関係の所や市内の商店ではよく目にしますが、これも香川さんの作品です。

いつも使っているのに今日まで気がつかなかったものもありました。市立図書館のカードと、印鑑登録証。

他にも本の装丁はもちろん、喫茶店や料亭のマッチ箱・・・・そして作品は屋外にもあります。石北本線の高架橋の壁にも。

一番下の写真は私には忘れられない西小学校。この学校の壁にも大きなタイル画が3枚ありました。

作品展の中で印象的だったのは・・・

「たとえば、10のものを彫るとしたら、
いも版には、10、彫るわけにはいゆきません。
あの中には3こくらいしか彫れない。
だけど、ここがむずかしいとですが、
3、彫って、3に見えるのでは、
これはまったく当たり前なんです。
3、彫って、3にしか見えないなら、
僕が負けたことになるわけです。
こっちは10、表現しなくてはならないわけです。・・・・」
(薯上遊神 香川軍男 聞書薯版憶書より)

・・・ということばです。

そうして改めて作品を見ていると、本当にいも版画とは思えないような作品ばかりでした。

これほど市民の生活に溶け込んだ作品をつくり続ける香川さんは、現在86歳。

香川軍男展は12月9日まで開催されています。お近くの方はぜひご覧になることをお勧めします。


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